毎年恒例、2日間にわたり開催される地元の秋祭り――
 

 

細かな祭の準備は、
9月に入る以前より着々となされているのだろうが……
町会の仕事などに関わっていない者達が、「祭り」を感じ
意識し始めるのは、大抵、町に企業や会社、お店、個人の名前が書かれた
“提灯”が灯され始め、各町会の掲示板に“氷川神社大祭”の小さなポスターが
貼り出される頃だと思います。
 

そんな中――
 

開催3日前頃になると、各町会がそれぞれに神酒所を拵え、
そのすぐ脇に、1年ぶりに倉庫から出され、組み立てられた神輿や山車が並び、その時を待つ――
といった光景が、町を歩いているとあちらこちらで目に入ってきます。

そして、開催前日の夕方過ぎには、氷川神社の宮司さんが各町会の神酒所をまわり、
神輿への「御霊入れ」が執り行われます――

・「御霊入れ」とは……神輿に神様を遷す(うつす)儀式です
渡御の前に、宮司によって御霊が社殿から神輿に遷されます
・渡御(とぎょ)……神様が乗り物(神輿など)に乗り氏子町内を巡られること
 

そして、いよいよ開催当日――
 
1日目は、各町会(各町会で様々なパターンがあると思うが……)ご近所一帯を渡御。
小さめな巡行ではあるけれど――
 


 

御霊入れされた神輿を担ぐことは、何とも心地よく清々しい気持ちになるものであります。
 
身体中から汗が吹き出して、半纏は汗で濡れ、見た目はとても爽やかな感じではないけれど(苦笑)
カラダ全体は(肉体を含め精神も)とても軽やかな状態となります。
 
 
その体感を“楽器”を使って例えてみると――こんな感じでしょうか……
 

各自が持つ楽器が、仲間入り(参加)し、音源を発した瞬間に、自動的に調律され、それと同時に、
そこに参加している他のあらゆる楽器(かけ声や拍子木・手拍子など…あらゆるもの全て)と、
一瞬にして、融合・協奏し、その素晴らしい響きや振動を、同時に呼応しながら、一体化するかのような醍醐味。
 
 
神聖な気持ちでもって「御霊入れ」された神輿を担ぐことにより、この醍醐味を、
いとも簡単に味わい体感し楽しむことができる――と、私はここ数年感じています。
 
 
 
2日目、まずは――
 

各町会の神酒所から発進した神輿は、氷川神社を目指しての渡御です。
何回かの休憩をはさみながら、神輿は氷川神社へと着々と近づいて行きます。
 
 
氷川神社参道に最も近い大通りに、神輿が着く頃――
まるで待ち合わせをしたかの如く、各町会の神輿が次々に集まってくるので、
自然とにぎやかさが増し、活気に満ちた空気に通りは一変します。
 
 
そんな空気感を楽しむように、各神輿の担ぎ手達が、より一層大きな声を出し、神輿と一体となり、
担ぎ始める様子を、担ぎながらにして自分自身が体感する――
 
 


 
 

その波動の粒子は、歓びに溢れ至福感に満ちたものでありながら、静寂でもあり――
という、まるで“神聖な空間”“聖域”が辺り一面に拡がったような感じもするし――
 

何とも言葉では表現し難い感覚!!エネルギーを、神輿を担ぐ度に感じるものであります。
 
 
 
大祭2日目、氷川神社までの神輿渡御を終えた時点で今回は、退散することにしました。
 
 
 
 
 
参道を進み、階段を上り、社殿へ行き、手を合わせます。
 


 

境内で御神楽を暫し拝見――
 


 

沢山の出店をチラチラと見ながら、神社・参道を後にしました。
 
 
 

自宅まで帰っていく道すがら――
 

まず、遭遇したのは“恵比寿商店街町会”の神輿を、複数の町会の担ぎ手が皆で担ぐというものでした。

私はその様子を見ながら、自宅のある方へ(神輿の巡行と同じ道を) 歩いていました。
 


 

ゆっくりと足を進め、その先の五差路の交差点にかかった所で――何故か、歩みを止め、

私は、神輿の様子を、立ち止まって暫くジーっと見ていました。

その間、ほんの数分です――
 
 
神輿を見送り、家路へと続く道のある方向へ、ふと、ふり返ると(ほぼ真後ろの位置に)――
 
なんと! まぁー驚いたことに!!
 
とても、とても、懐かしいお方が、歩道の隅にちょこんと立ち、
 
神輿の方をジーっと、眺めておられるではありませんか!?
 
 
お互い目が合い 「わぁー!あら~~お久しぶり!!」
 
 
『今ね、あの中に(神輿の担ぎ手の中に)もしかしたら、あなた(私のこと)がいないかなぁ~!?』
と、探しながら(私が見ていた同じ)神輿を暫くジーっと見ていたのだそうだ(笑)
 
 
 
立ち話後、すぐそばにあるそのお方のお住まいまでご一緒すると――
 
『ねー、お茶でものんでいかない?』と、誘われました。
 
神輿を担いだ後で汗だくだし……
どうしようかと思ったけれど、呼ばれることにしました(笑)
 
何故なら、そちらのお宅には、もうひと方、会いたい懐かしい人が居られるからです。
 
 
 
よく訪問していたのは、私が20代初め整骨院に勤めている頃――
そのお方のお母様の(当時102才という長寿を全うされた)マッサージを
私ともう一人の先生と交代で、一日おきに伺っていました。
 
前者のお二人は、整骨院の方へ通院されていました。
 
 
 
もう今から約25年前の話です――
 
あれ以来……とてもとても、久しぶりの訪問であります。
 
 
『ただいま~ 懐かしい人をお連れしたわよ~♪』
 
私:「こんにちは~~!」
 
『あら~~~!!!』
 
『よく来てくれたわね~~』
 
『嬉しくて、涙が出てきちゃうわ~~』
 
『しかも半纏姿で……お神輿に乗った神様が連れて来てくれたんだわね~(涙)』
 
『なんて嬉しいことでしょう……』
 


 

昔と変わらず、やさし~い音色の声でのお出迎えに、
こちらも何だか、嬉しい気持ちと同時にとっても胸がいっぱいになりました。
 
 
 
 
懐かしのご挨拶後は――
まず、亡きお母様に手を合わせに……仏壇のある奥の部屋へ向かいます。
 

昔と一切変わっていない、畳のお部屋――
 
変わったのは、テレビが薄型の液晶テレビになっていたことと、
奥の部屋に、お母様のお姿がない――
ということだけです。
 

その他諸々は、昔と変わらず、まるでタイムスリップしたかのようでした……。
 
 
 
懐かしい人物登場に、自然と会話もはずみます(笑)
楽しい時間は、あっという間に過ぎるもの――
 

とてもスムーズなお話ぶりや仕草、動作、身の動き……
それらを目の当たりにして、私は、お二人の年齢を聞いて大変驚きました。
 
 
91才と96才!!!
 
なんとまぁー!!(驚)
 
 
これからも、穏やかに健やかに……ご自愛してお過ごしくださいませ――
と、心の底からおもいました。
 
 
 
ハートがあたたかくなる一日を過ごした今年のお祭り最終日。
 

 

また近いうちに……
皆で撮った写真を お二人の住むお家へ届けに来ることを約束し、お家を後にしました。
 
 
 
数日後――
 
敬老の日を前に、写真と和菓子を持って “ピンポ~ン!”
 
 
『あら~~ よく撮れてるわね~!』と、写真を見てニコニコ!するお二人♪
 


 


 
 

『今度、整骨院行くとき、この写真持って行くわ!院長先生にも見せてあげよう!』
とか、色々と終始笑顔で、写真を見入っていました(笑)
 


 

ちっちゃくって、かわいいおばあちゃんお二人の笑顔が――
私は大好きです。
 
 
 
また近いうちに……
 
何度でも、
 
会いに行こう♪
 
そんな風に思える、嬉しい再会!!――
 
 
約25年という時空を”一瞬”で結んだ、今年の「氷川神社大祭~神輿渡御」に感謝します。
 

 

 
 

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